郊外のしごと

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Interview
vol.11

みんなが一緒に笑顔になれる、ヴィーガンスイーツ専門店

みんなが一緒に笑顔になれる、ヴィーガンスイーツ専門店

フォレスト・マム

倉科聖子

動物性のものを使わない代わりに野菜や果物
などで工夫されたお菓子は絶妙の美味しさ。

ご主人がオープンしたカフェで焼き菓子を担当

武蔵小金井の南口、質屋坂を少し下った右側に小さなお菓子屋さん「フォレスト・マム」があります。ここは卵やバターなど動物性の材料を使わないヴィーガン対応のお店。
「アレルギー対応のお菓子はどうしても美味しそうなものが少ないんです。アレルギーを持っている子のバースデーパーティで、本人も安心して食べられて、招待された人もおいしいって、みんなが一緒に笑顔になれるアニバーサリーケーキが作りたかった」という倉科聖子さんは、4人のお子さんの“マム”で、もともとは看護師さん。
「父を早くに亡くして、病気の母を姉が看護師をしながら介護していたので、子どもの頃から生活の近くに病院がありました」という彼女。看護学校を卒業して東京大学付属病院や医科学研究所付属病院に勤務。結婚を期に退職し、しばらくは 家事に専念するも、ご主人が小金井でカフェをオープンすると、好きだった焼き菓子を提供する担当になります。

事業計画書やお店のアイディアをメモしたノー
ト。オープン前から参加していた「手しごとむ
すび市」のチラシなども大切にしている。

ヴィーガンスイーツとの出会いと独立

その後、生活のために看護師の仕事にも復職。その頃長女がカシューナッツによるアナフィラキシーショックで緊急搬送されるという事件が起き、アレルギーについて勉強するうちに、ヴィーガンスイーツと出会います。先輩のお店に行って勉強したり自分のレシピを変えたりと試行錯誤の末、カフェでの制作には限界を感じ、独立することを決意。
「自力で資金を作るため、金品を売ったり、事業計画書を保証協会に提出してお金を借りたりしました」
将来はアレルギーへの理解を広める運動もしたいと語る彼女のお店には、人生で得てきた、人へのいたわりや強さ、やさしさがすべて詰まっています。

フォレストマムフォレストマム

倉科聖子

1965年長野県生まれ。幼い頃に両親を亡くし、 叔父夫婦の元で育つ。看護学校を卒業後、耳鼻咽喉科、骨髄移植科の看護師として勤務。24歳で証券会社勤務のご主人と結婚。4番目のお子さんが生まれる直前にご主人が退職し、小金井市内にカフェを開業すると焼き菓子づくりを担当。44歳で看護師に復職。看護師をしながらお菓子を作り、ヴィーガンの勉強を始める。2014年7月「フォレスト・マム」をオープン。

http ://www.forestmam.com

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